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美容室居抜き物件に関する税務知識
居抜き物件は、前のテナントが使った設備や機器、備品などがそのまま残っている物件ですが、これを借りるメリットはいろいろあります。
しかし、税務上注意しなければならないことも多くなっています。その注意点を以下にまとめてみました。
☆放置物の引継ぎに関して
前のテナントが残していった内装設備、美容機器、備品などを引き継げれば、余計な費用を出さなくて済みます。
前テナント自身、処理費用を浮かすことができるので、助かります。そこが、居抜き物件を借りるメリットです。
しかし、居抜き物件の場合は、譲渡された資産の価値によって、税務上の取り扱いがちがってきます。
したがって、前のテナントから固定資産台帳、償却資産の申告書を手にいれて、そのリストをいちいち確認し、今後の税務上の対策を講じなければなりません。
これらの資産は、時間の経過とともに価値が減っていくので、減価償却資産と呼ばれます。
この減価償却資産は、決められた年度分に振り分けて必要経費に計上する必要があります。決められた期間のことを、法定耐用年数といいます。
☆有償と無償で引き継いだ場合の違い
居抜き物件の減価償却資産を譲渡されるといっても、お金を払う場合と無料で引き受ける場合とがあります。それによって、税務上の価額に違いが生じます。
まず、時価でそのまま引き継いだ場合は、時価が償却資産の価額となり、現金預金も同額となります。
次に、無料で引き継いだ場合も、時価の通りの値段が償却資産の価値となります。このケースは、得をしたことになるので、受贈益が発生します。額は償却資産と同じです。
そして、時価よりも安い値段で引き継いだ場合は、償却資産の価額は時価の通りですが、購入金額との間で差額が発生します。
それを現金預金と受贈益に分けます。税務上は、償却資産の価額はすべて時価で計算します。したがって、どのケースも償却資産を受け継いだ時の時価をもとにします。
☆耐用年数の留意点
居抜き物件の資産を譲渡された時は、耐用年数を一つ一つ確かめなくてはいけません。それをすることで、資産の経費をその期間に振り分けて充てることができます。
耐用年数は、譲渡とされる資産の経過年数を知らなければ計算できません。
引継ぎを受ける場合は、必ずそれぞれの資産を事業に使った年数を前のテナントに確認しておきましょう。
その結果と資産状況によって、法定耐用年数を用いるか残存耐用年数(あとどれくらい資産が使えるかの期間)を用いるかが決まります。
いずれにせよ、税務上どうしても必要なことなので、忘れないようにしましょう。
それから、残存耐用年数は、受け継いだ資産を事業に用いた年度に限って適用できます。
最初に法定耐用年数を当てて、後から残存耐用年数にしようと思っても、受け付けてもらえません。
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