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美容室の開業!何にいくらかかる? 2023.07.12

美容室の開業!何にいくらかかる?

独立開業を考えている美容師の中には「開業資金といっても何にどれくらい必要なのか」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回はテナント費や内装費など、美容室の開業で発生する費用について詳しく説明していきます!


☆ テナント費は開業資金の約2〜3割

美容室はテナントを借りて開業する方法が一般的です。
物件の契約で生じる費用は「物件取得費用」と呼ばれ、内訳はおおむね以下の通りです。

 ・ 前払い賃料…家賃1カ月分
 ・ 店舗保証金(敷金)…家賃3〜12カ月分
 ・ 礼金…家賃1カ月分
 ・ 仲介手数料…家賃1カ月分

首都圏の賃料相場は、1坪あたり約1万円〜2.5万円ですが、店舗の規模や立地条件によって物件の相場は大きく変わります。
郊外や地方部ではさらに賃料を抑えることができるでしょう。
駅の近くや人気エリアでは集客率も高まるため、賃料の安さだけで決めることは得策ではありません。
開業資金のうち、物件取得費用として15〜30%ほど見積もっておくことをおすすめします。


☆ 内装費は坪単価約40〜50万円

美容室の内装工事費用は、一般的に坪数で相場を判断します。
業者の見積りも、ほとんどが坪単価で記載されています。
内装費の平均金額は、「新築」の場合坪当たり40万円〜50万円程度と言われています。
自分好みの店舗を作れるため費用に余裕がある人に人気です。
ただし、工事費用は天井知らずのため、施工業者に予算を詳細に伝えた上でこだわるポイントを絞りましょう。
価格を抑えたい場合は「居抜き物件」もおすすめです。
すでにある設備や内装を再利用できるため、内装費の相場は坪単価で15万円〜20万円です。
建物全体や一部を取り壊し、造り直す「改築」の場合、相場は坪単価で25万円〜30万円で、新築と居抜き物件の中間ほどの価格です。


☆ 設備・備品費

シャンプー・トリートメント・カラー剤・パーマ用品などの材料に加え、ドライヤー・ケープ・ワゴンなどの機材一式も揃えなければならず、美容室での施術に欠かせない設備や備品は多数あります。
メーカーによっては、初期発注としてまとまった個数を注文する必要があります。
1店舗当たりの仕入れでは割引もあまり期待できないため、30万円〜100万円ほどを想定しておきましょう。
薬剤系は特定のメーカーにまとめて発注することで、値引きできる場合もあります。
その他、美容室によってはパソコン・タブレット・雑誌・洗濯機・会計レジ・固定電話・冷蔵庫・待合室用の家具などの設備も必要です。

☆ 広告費

ただ美容室で待っているだけでは顧客は来てくれません。
開業前の宣伝・広告がとても重要であり、軌道に乗るまでの数カ月間は新規オープン前の宣伝によって売り上げが決まるとも言えます。
「新しい美容室」という要素だけでも人目を惹くため、手を抜かずに宣伝しましょう。
宣伝にかかる費用は、主に以下のものが挙げられます。

 ・ 美容室のWebサイトの作成費、運営費
 ・ ショップカードやチラシの作成費、ポスティングの依頼費
 ・ ネット広告や美容系検索サイトへの掲載費

すでに顧客を抱えていても、新規顧客の開拓は非常に重要です。
新規顧客向けキャンペーンなども検討して、知名度を高めましょう。


☆ 運転資金

家賃・人件費・薬剤や備品の仕入れ費のほか、水道・光熱費、ネット使用料金・広告掲載費など毎月一定のコストが発生します。
これらすべてを「運転資金」として捉え、想定売上の80%程度をコストとして考えましょう。
従業員を雇わない場合は、想定売上の約45%をコストとみなします。
そして、上手く軌道に乗らず売り上げがゼロに近くても、最低3カ月は経営できるだけの運転資金を開業前に確保しておきましょう。

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